あなたは夏休みの宿題をいつしてましたか?
7月中に全部終わらせる派?
それとも、8月31日に大慌てする派?
それとも、毎日コツコツ日々の割り当てをこなしていく派?
後回しにしがちなあなたは、今日の話に心当たりがあるかも。
わたしは、7月中にはりきって7割くらい終わらせるのですが、それで油断して8月後半までグズグズ引き延ばして後であわてる子どもでした💦
今日は、この、引き延ばすことが心の与える影響についてのお話です。
夏休みの宿題への取り組み方はいまだに私の中に残っていて、大きめな仕事上の宿題も、だいたい早めに取り掛かかるわりには7割がたでいちど休憩してあとはギリギリにしてしまうし
もっと小さな、10分で書けるメール、5分でできる電話連絡、1分でできるラインの返信をついついあとまわし・・
この傾向は家事も同じです、なのでいつもやらなきゃいけないことはたくさんたまってます。そのどれもこれも、やろうと思えばそんなに大変じゃないことばかりです。
このやり残している小さな仕事の山、気になってないのかと言われれば・・・気にはなってます。とっても嫌だと思ってます。けっこうな心の負担にもなっています。
だったらやれよ、と思いますよね。今書いてて自分でも今そう思ってます💦
イギリス・シェフィールド大学の心理学教授であるFuschia Sirois氏によると、わたしのように先延ばし癖がある人は、ストレスがたまりやすく、睡眠不足になりがちで、特にその傾向は自主性や自己決定権のある仕事についているときには顕著になってしまうんだそうです。やばい、自主的で自分で決められる仕事好きなのに・・
そして、そうこうしているうちに、鬱や不安症に陥いることに・・
大きな仕事を先延ばしにしてしまう理由はわかりやすいですよね。負担が大きいと腰が重くなっちゃう。
でも、小さなすぐできることをグズグズのばしてしまう理由は自分でもよくわかっていませんでした。
Fuschia Sirois氏によると、先延ばしにしているのは、単に忘れているのではなくて(それは私も自覚があります)不安などの負の感情を伴いそうなものを無意識に遠ざけようとしているのだそうです。
仕事のメールとか特にその典型ですね。内容的には何ということもないけれど、言葉の使い方を間違えたらトラブルになるから気を付けよう・・、とか、内容に不備があったらいけないな、誤字脱字に注意しないといけないなぁ・・みたいな、ひとつひとつはとても些細な心への重みが、不安となり、それが無意識のうちに後回しという選択を後押ししちゃっているようです。
しかも、やろうと思えば5分で終わる、という事実も「今やらないと間に合わない」という状況を生みにくいのでついつい後回しになりがちな気もしますね。
「やる時間がない」という時間のせいにしている人もいますが、それは時間管理の問題ではなく、感情の管理の問題だ、とSirois氏は言います。
そしてややこしいことに多くの私のような先延ばしタイプの人は、「あとでいいや」と楽観的なのんびり屋に見えがちですが、実は逆に自己批判的で心配性。そして自分が先延ばしにしていることをとても心配していて、自己批判していて、それによってネガティブな感情にとらわれがち・・・
結局、「不安がとても苦手な性分」というところに行きつくようです。
不安が苦手だから、ちょっとでも不安要素のあることを無意識に先延ばしにし、それを先延ばしにしている事実を自分で気に病み、いろんな小さな先延ばし事項が重なっていき、いつのまにか山積みになっている・・
小さな虫退治をあとまわしにしているうちに、振り返ったら大きなモンスターになってた、みたいな恐怖です。
そうなったらもう大変。ただでさえ不安に弱いのに、モンスター相手だなんてもうプチパニックです、合理的な判断なんてしている余裕がありません。本来簡単にできるはずのこともできなくなり、そんな自分にまた自己嫌悪です。
完全に負のスパイラルですね。
では、私のような人はどうすればいいのでしょうか。
オタワにあるカールトン大学の心理学教授で、『Solving the Procrastination Puzzle』の著者でもあるTimothy Pychyl氏によると「やる気が出ない」とか「気が進まない」とか「あれとこれに気をつけなくちゃ」などという自分の気持ちにフォーカスするのではなく、なすべき行動にフォーカスしろ、と言っています。
Getting Things Doneの著者であるアメリカの生産性コンサルタント、デビッド・アレンは、これを「2分ルール」と呼んでいます。2分以内に終わるタスクであれば、そのタスクをToDoリストに追加する時間が、実際にそのタスクをすぐに完了させる時間を上回ってしまいます。だから、ただやる!すぐやる!それが大事だと言っています。
えーーっと・・まだいまいち魔法のように問題解決できた気はしないけど、それは四の五の言わずに何も考えずに言い訳せずに気持ちにとらわれずに・・今やれ!ってことなのね?
Timothy Pychyl氏によると、何も考えずにまず仕事に手を付けると、先延ばしにしていたときよりもはるかにその仕事の難易度が低くなり、ストレスが低くなるのだそう。
そうか、グズグズ引き延ばすことによって、自分で厄介ごとを増やして厄介の難易度をあげてしまっていたのですね。
考えずにすぐ行動しろ、というアドバイスは正直言うといまのところ「そんなこと言われましても・・」という気持ちですが
次のアドバイスはちょっといいなと思いました。
それは・・
大きなタスクの中に小さなタスクを入れ込むこと。
Pychyl氏は、毎朝オートミールを作る15分の間に、家の掃除機をかけるようにしているそうです。「普段の生活の中で、その先延ばしにしがちな作業ができないか探してみて下さい」と提案しています。そうすることで、作業にかかる時間に気持ちをフォーカスすることなく、大きなタスクという外的刺激を利用して、小さなタスクに対するネガティブな反応を抑えることができるのだそう。
これはなんか、わかる気がします!!!
オートミールを作ることが大きなタスク、その合間に掃除機をかける、という小さなタスクを入れ込んでいる。
さぁ、今からメール書くぞ!10分くらいかかるかな、と身構えるとなんだか気が重いし面倒だけど
オートミール煮込んでる間にちゃっとメール書いちゃお!という気楽さにする、ということですね?
~をしながら、ちょっと片手間に〇〇する、というほうが心理的にすごく楽な気がしますね!
Sirois氏によると、私たちは過去に先延ばしをしたときの感情的な反応の記憶を持っているそうです。
ネガティブな感情を覚えている場合、それが実際のものより不安を大きくしている。であれば、それをリフレーミング(感じ方を変える)ほうが絶対いいですよね。
ちょっとゲーム感覚を入れてみたり、これに取り組むのは新たなスキルを得るいいチャンスだ!と見方を変えることによって負の感情にフォーカスすることなく、行動に移るのが楽になるようです。
次は、肉じゃがを煮込んでいる最中に、後回しにしちゃってる小さな仕事をやっつけてみようと思います。
コロナ禍というただでさえストレスフルな状況にあるからこそ、自分でコントロールできる負の感情を生む要素(タスクの先延ばし)は、自分で工夫してできるだけ減らして、ストレスを減らして、自分をいたわってあげたいな、そんな風に思いました。
posted by 英語担当 加純
*英語の学び直しをしたい方へのブログもやってます
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