こんにちは、英語担当 加純です。
突然ですが、「右足をだして、左足だすと、歩ける」♪
って歌ご存知ですか?
NHK教育テレビなどに出てくる、COWCOW(カウカウ)さんの「あたりまえ体操」というネタです。
子どもたちにも人気ですよね。
バリエーションが多くて、私も好きでついつい見てしまいます。
でも、本当に右足を出して左足出すと、それだけで歩けるんでしょうか・・
いきなり面倒なことを言い出したな、と思われるかもしれませんが(笑)
これがプログラミングでの「命令」だとすると、だいぶ言葉が足りません。
どの方向に、を入れてあげないと
動けなかったり。
どこからスタートして、どこで止まる
もしくは、何歩歩く、まで命令を入れてあげないと、
一歩動いたところで止まったり
逆に、画面の一番端まで行っているのに延々と歩く動作をし続けていたりします。
わたしたちの脳は優秀なので、いろんな動作を無意識のうちにこなしてしまえますね。
これはいいような悪いようなで、
私は、帰宅した後にしょっちゅう鍵やスマホをどこかに置き忘れます。
あれ??どこに置いたっけ???と思って探すと
たいがい、ちゃんとカバンにしまっていたり、鍵置き場に置いていたり
無意識なのに意外とちゃんとしてたりします。
(たまに、びっくりするようなところに置き忘れて、かなり探して回ることもあります💦)
何が言いたいかと言うと、
わたしたちは、これをこうして、次にこうして、とかしっかり脳内で意識して言語化しないまま、
色んな複雑な動きをこなしてしまっています。
これが、ことプログラミングとなると、いつもは無意識でやってしまうような単純な動きも、
ひとつひとつ言語化(右側に、3歩移動して、そこで止まる、とか)して
順序良くきれいに整理して入力してあげないといけないんです。
順序良く、というのは
「右足だして、左足出す」という順番です。
これを
右足と左足を「同時」に出してしまうと、それは「歩く」という動作ではなくなってしまいますよね、ということです。
この「言語化」して、正しい順番で段階を踏みながら命令を出して、ひとつひとつの動きを完成させるというのが、
実は子どもの思考の発達に、とってもいいんじゃないか、と思っています。
というか、私が思っているだけではなくて、
文科省も、プログラミングを通じて、身近な問題において、必要な手順を踏んで失敗したり考えたりする中で「論理的思考」を身に着けさせる。
私は実は長いこと塾で算数数学を教えていました。
私がカギをしょっちゅうどこかに置き忘れて探してしまうように
子どもたちも、簡単な算数の問題はわりと無意識のうちに機械的に解いてしまって、
解けてはいるけど、実はちゃんと考えてはいない、ということが多々ありました。
たとえば
のび太君がしずかちゃんにあげるための花をたくさん抱えています。
そこに、ジャイアンが通りがかって、「よこせよ」といって、何本か持って行ってしまいました。
しずかちゃんにあげるための花は何本残っているでしょう。
なんて問題があったら困りますよね。
なぜなら、最初に何本花があって、ジャイアンが何本持って行ってしまったかがわからないと、引き算ができないからです。
最初にお花は10本です、ジャイアンが3本持っていきました、と言われれば
子どもたちは、10-3という式を思い浮かべることなく、ほぼ直感で7!と言えます。
じっさいにこの問題の答えを求めるためには
・最初に何本花があったのかを知る
・ジャイアンが何本持って行ったのかを知る
・最初の花の本数から、ジャイアンが持って行った花の本数を引く
という手順を、私たちの、そして子どもたちの脳みそも、無意識のうちに、「言語化することなく」できてしまっています。
これは一見良いことのように見えますが、
これのままで進むと、問題が複雑化したときに対処できなくなるのです。
それが見え始めるのが5年生くらいです。
5年生になると、面積の問題でこのような問題が出ます。
四角の部分は1辺が10センチの正方形。
青い部分だけの面積を求めなさい、という問題です。
1辺が10センチの正方形の面積、これはすぐにでますよね。
でも、青い部分はなんか変な形です。
そこで投げ出してしまう子が多いです。
黄色い部分が、半径が10センチの円の、4分の1の円だね、ということも子どもたちは見ただけで、わかってはいます。
半径が10センチの円の面積も出すことはできますし、
それを1/4にするには、4で割ればいいということもわかっています。
でも、ここで詰まる子も多いんです。
青い部分は
1辺が10センチの正方形から、黄色い1/4円の面積を引けば出せるんですよね。
・最初に1辺が10センチの正方形の面積を求める
・半径が10センチの円の面積を求める
・円の面積を1/4にする
・最初に出した正方形の面積から、1/4の黄色い面積をひく
この4段階の思考を、順序だてて追っていけば、青い部分の面積は出るんですが・・
正方形の面積の出し方も知ってる。
円の面積の出し方も知ってる。
それを1/4にすることもできる
一つ一つの計算は簡単にできる
それぞれの式も立てられるのに・・
それぞれの式を、どう順序だてて並べて解けばいいのかがわからない子が多い
または、途中までやって・・例えば円の面積を1/4にした段階で満足してしまったりします。
逆に言えば、
4段階、最後のゴールを見据えて、順序良く辛抱強く段階を追って進める子だけがこの問題を解くことができます。
ゴールを見失わない、
それぞれの段階で、自分が今どこにいるかを見失わない
それには、
最終ゴールまでの道筋を、言語化してやらないといけません。
「青い部分は、正方形の面積からから1/4円の面積を引けば求められます
だから
まず最初に、正方形の面積を出します
次に、円の面積を出します
さらに、その円の面積を1/4にします。
おしまいに、最初の正方形の面積から、1/4円の面積をひきます。
これが答えです。」
ここまでの思考の流れを、このように明確に言葉にして、辛抱強く順を追って段階をふんで最後まで進んでいく
その力が求められる問題です。
プログラミングは、まさにこの
最終ゴールを見据えながら、必要な情報を集め、正しい順番で命令をインプットしていく作業が
視覚的に正解不正解を目で見ながら試行錯誤できるものです。
なぜなら、間違った順番で命令を送ると、プログラムはとたんに動かなくなるからです。
トライ&エラーを繰り返しながら
目指すゴールに向かって、なぜどこで失敗したのかを毎回確かめながら、失敗した原因を自分で考えながら進んでいける
それが、子どもの論理的思考を育てるプログラミング的思考です。
このような
・目指したいゴールはどこなのか
・そこに辿り着くために、必要な材料は何なのか
・ゴールに辿り着くために進むべき正しい道筋はどうなのか
・障害があればどう取り除けばいいのか
を、きちんと脳内で言語化して冷静にたどっていく力は、
算数だけでなく、大人になってからでも、問題解決のためにとても大切な力です。
冷静に道筋を見通すことが出来れば、
混乱して感情的になって、投げ出したり怒ったりしてしまうことなく
一歩一歩、必要なことをクリアしながらゴールに向かって進むことができるのです。
以前から、将来の職業のためではなく、
思考の言語化や、論理的思考が、子どもの心の発達にとっても、とても必要だよね、という話はしながらも
なかなか、「楽しんで取り組める子ども用のプログラミング訓練」がみつからず先延ばしになっていました。
が、このたび、キュレオ様からお声をかけていただいて、これなら子ども達も楽しんで取り組めそう、ということになって
導入させていただくことになりました。
アイキャリアアビジョンでは、プログラミングは、将来のスキルとしてはもちろん
子どもたちの、心と思考をはぐくむ、とても重要な経験だと思っています。
3月は、無料体験期間を設けていますので、
子どものプログラミングに興味あるけど、どんなものかしら??と思った方は
どうぞお気軽にお声をおかけください。
さて、小学校5年生の算数の面積の問題
発展形でこんなのもありますよ。
あなたはできますか?
この、真ん中の黄色い葉っぱの面積を求めてください。
ヒントは・・緑の部分は、直角三角形だな、ということです。
では、今日はこの辺で。
(答えがどうしても気になるという方、アイキャリアビジョンの現・英語担当 加純までご連絡ください(笑))
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