「英語を味わってみませんか」 たとえば Hello Goodbye

まぁ、とりあえずこの歌を聞いてみてください。

ザ・ビートルズです、もちろん英語ですけど、大丈夫ですよ。ビートルズの中で一番聞き取りやすい歌です。信じられないくらい簡単です。

聞こえましたか?

著作権の関係上、歌詞は載せられませんので、できればぐぐってみてほしいのですが、

 

歌全体を通して、きっとどなたにとっても知らない単語はひとつもはいっていないのではないかというくらい、ものすごーーーーーく簡単な歌詞です。

 

”Hello”や”goodbye”とかはきっと聞こえましたね。

私は、高校生のころビートルズファンの友達がいたので、その頃よくこの歌を聞いていて、なんとなく聞こえてきた単語から、

「きみがグッバイと いって、ぼくはハローと言った」

と歌っているように思っていました。

そして、ほかにも"yes"と"no"、"stop"と"go"、"high""low"と、とにかく反対の単語が並んでいて。

だから、

ただの反対言葉を並べただけの単純な歌だなぁ、と思ってました。

みなさんの中にも、そう聞こえた方がいるんじゃないでしょうか。

 

たしかに

反対の単語を並べてはいるんですよね。

でも、

「きみがグッバイといって、ぼくはハローと言った」は

あっているようで、でもじつはじつは、少しだけ違うんですよーー。

 

ここの歌詞は

"You say goodbye and I say hello"

です。

 

もし

「きみがグッバイといって、ぼくはハローと言った」

だったら

"You said goodbye and I said hello"

と過去形になるはずなんですよ。

 

はいはい、

また細かいこと言いだしたね、だから英語嫌いなんだよ、とか思いましたね?(笑)

ちょっとだけ待ってください。お気持ちはわかりますが、もう少しだけ我慢して聞いてくださいね、損はさせません(笑)

 

ここで現在形と過去形を比較してみます。訳を書いておくので、日本語のほうだけ読んでもらってOKですよ。

 

I play tennis.

わたしはテニスをします(現在形)

 

I played tennis 

私はテニスをしました(過去形)

 

どうですか?

現在形のほうは、現在といいつつ、今この瞬間テニスをしている、というわけではないですよね??

言い換えるとしたら、「わたし、テニスするんですよぉ」って感じですよね。

いつするかは知らないけど、毎週日曜日にテニススクールに行っている、とか部活でテニス部に入ってるとか、そんな感じ。

 

それに対して

過去形のほうは、過去のある一つの時点をさしてる感じ。

昨日か先週かは言ってないけど、過去のある時点でテニスしましたよ、という事実を言ってる。

習慣的にテニスをしているかどうかはここではわからなくて、初めてのテニス体験だったかもしれないけど、とりあえず昨日やりましたよ、というのが過去形なんです。

 

こんな感じで、

日本語でも、現在形って、今言った、とかいつか1回だけ言った、とかじゃない、

日常的に、あたりまえに繰り返すことについて使うんです。

 

The earth turns.

「地球は回る」とか

 

Water boils at 100 degrees Celsius.

「水は摂氏100度で沸騰する」とか。

 

こんな「あたり前にあること」という感じが現在形にはともないます。

私たちは、日本語をあまり意識せず・・無意識のうちに使いこなせているから気が付かないけど

日本語でも現在形を使う動作は、「ふつうに繰り返すあたり前なこと」に使ってます。

 

これ、英語もおんなじ感覚なんですよ。

現在形は、あたり前に繰り返すことなんです。

 

すると、この歌詞も

「きみがグッバイといって、ぼくはハローと言った」という単純な意味とはちょっと違ってきます。

 

きみは(わりといつも)グッバイと言うし、ぼくは(わりといつも)ハローって言うんです。

 

 

歌詞のあたまから訳していくと

きみは(わりといつも)yesっていう、

ぼくは(わりといつも)noっていう、

きみは(わりといつも)stopっていうし

ぼくは(わりといつも)gogogo!行け、行け!っていう。

 

そして

きみは(わりといつも)グッバイと言うし、ぼくは(わりといつも)ハローって言う。

 

どうですか?なんかキャラクターが見えてきませんか?

私には、

優しくて慎重派の彼女と

ひねくれてるけど、前向きなぼく、がみえてきました。

 

そして、彼女からなんども、goobyeと言われるけど、

そんなきみに、ぼくはhelloって言うんだ、なんどでも。

 

そんな関係が、見えてくる気がします。

 

とても単純な歌詞なのでなんだか哲学的に聞こえ、

ビートルズ研究家の方たちの中では、「この歌詞はこんな意味が隠されている」と研究したり発表したりする方もいますが。

 

特に、研究と言うほどでもなくても、

 

知らない単語が一つもない英語でも

ただ、こんな風に時制に視点を置いてみるだけで、

そして、「知る」ことによって、実はいままで見えていなかった世界が見えてくることがあります。

 

よく「英語を勉強する利点はなんですか」なんて聞かれます。

それは旅行に役立つとか、ネットでググるときだって英語のほうが情報量が多いとか、ビジネスが・・とかいろいろありますが

 

私には、「見える世界がかわる」ということが、英語やっててよかったなぁ、と思うことなんです。

 

これまでただの無機質なカタカナ文字にみえていたものが、その中に感情や景色がみえてきて、ふと気が付いて見回すと、

世の中の情報が、鮮明でカラフルにみえてくるようになったんです。

 

個人的にはそこが、いちばんやっててよかったなーー、と思う点です。

 

ただ意味を理解するだけじゃなくて、英語を味わってほしい、その楽しさを知ってほしいなぁ、というのが

講座をやっていていつも思うことです。

 

それにしても、このころのビートルズ、すごいアイドルチックですね(笑)

ビートルズが「アイドル」だった、って忘れがちですが、

 

posted by 加純

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