今日はパソコンとメンタルセミナー担当の篠扶が担当して書いています。
先日コンピュータサービス技能評価試験(通称CS検定)のワープロ部門の試験委員として受験に立ち会いました。
試験が始まってしまえば、講師は何もすることはできませんが、受験生の方々と一緒になって緊張で全身をこわばらせながら、私はずいぶん昔に読んだ『未来の記憶のつくり方』(篠原菊紀 著)という本のことを思い出していました。
まだ起こっていない未来を「記憶」として「思い出す」ように描き創り上げる事ことが出来るというのです。
検定試験とは無関係に思えるかもしれませんが、なぜ私がその本のことを思い出したのか書きたいと思います。
このCS検定という試験は、合格するためにある程度入力のスピードが必要です。
ところが、実は多くの方が最初にご自分の目指す等級の練習問題に取り組むときには、既定の2倍以上の時間がかかるのです。
そこで、みなさんびっくりして目指す等級を下げようとされる方が多いのですが、私たち講師は、その時点でどれほどの入力スピードであれば90%以上の合格率を上げられるのかが分かっています。たとえ、現状が2倍~3倍の時間が掛かっていてもです。
それはなぜなのか・・・?
それは、これまでの経験の蓄積から、生徒さんの現状と受験までの「期間」での伸びしろが予測されるからです。
つまり、講師は多くの受講生達の合格した瞬間を知ってます。その瞬間はどの人にとっても受験を決めるときには【未来】でした。講師は受験を決める【今】から合格した【未来】への経過の沢山のパターンを記憶してきたと言えるのでしょう。
受験生ご自身にとっては全く未経験の「期間」であり、その時点では「全く無理そうに思える」まだ見ぬ未来です。しかし、講師はこれまでの経験の蓄積の中から「合格」という明るい未来の映像を容易に脳内に描くことが出来るのです。
そこで、この時に合格へ導くコツは、講師と受講生との意識のシンクロのようなものかもしれません。
受検するご本人に合格の可能性を信じてもらわなければ、合格へ向けての努力を続けていただけないからです。
確かに、「経過」が予想通りに行かないこともあります。この場合の多くは、受講生さんの能力によるのではなく、その受講生さんの持っている【信念】ともいえる思いこみが邪魔をしている場合です。つまり、「私は(俺は)何をやってもうまくいかない」「私は(俺は)失敗しやすい」「これ以上は無理だ」等々。
こういう方々の多くは、意識の上では人一倍努力されているにも関わらず「思いこみ」が邪魔をするのです。
このような場合は、講師はそばについて、「大丈夫、いいよ!その調子!(あなたの無意識は上手くいく方法を知っている)」という情報を与え続ける必要があるのです。大人数の講座の場合、そのような個別的な関わりが難しくなることが悩み種です。
by 篠扶
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